妊娠中の健康を維持するためには、適切な栄養を摂取する必要があります。まず妊娠に伴う母胎の変化(乳腺の発育・子宮の増大・血液の増加など)や胎児の発育を順調にするために、さまざまな栄養素を満遍なく取ることが大切です。そのためには偏食をしないこと、良質のタンパク質、ミネラル(カルシウム、鉄など)、ビタミン類(A、B1、B2、葉酸など)を十分に取り、バランスのいい食事を摂取することが大切です。最近は、熱量の過剰摂取や生活様式の変化により、外食や欠食の増加が肥満を助長しています。栄養過多と運動不足による肥満は妊娠中毒症につながる可能性があります。一方、カルシウム、ビタミンA、B1、B2、葉酸などの不足でアンバランスが認められ、何種類ものサプリメントを補給する妊婦さんも見受けられますが、原則は食物より栄養を摂取することです。過食や刺激性食品の過剰摂取は避け、塩分制限により妊娠中毒症を予防することが大切です。妊娠したらアルコールはやめましょう。コーヒー、紅茶もカフェインなどの問題があり少量にとどめてください。ご家族の協力のもと、薄味の食事にしてみてはいかがでしょうか。