婦人科の診療内容をご案内いたします。
出産だけではなく、女性疾患やその他不安に思われることがありましたら、お気軽にご相談ください。
婦人科一般
月経異常、卵巣・子宮・外陰の病気、更年期障害、ホルモンの異常などを含みます。
治療
患者様がどのような環境の中で過ごされているか把握し、きめ細やかな治療をしていきます。
希望者には漢方薬を中心とした治療も行なっています。
子宮がん検診
子宮頸がん
20歳を過ぎたら子宮頸がん検診が必要だと言われています。
子宮頸がんの年齢別頻度は30歳代から増加し、好発年齢のピークは50歳代です。
最近ではパピローマウィルス16型または18型との関係が注目されています。
不正出血、帯下などの症状があります。
子宮体がん
40歳代から急に増加し、特に閉経後10年間に多く、肥満や糖尿病や、高血圧症が合併していることが
あります。不正出血、血性帯下、下腹部痛など自覚症状を伴うことなどがあります。
不妊症相談・治療
不妊症とは・・・
生殖可能な年齢にあり、正常な性生活を営んでいる夫婦が2年以上にわたって妊娠の成立しないものを不妊と言います。全夫婦の15%にあるといわれ、原因には女性側、男性側の双方に種々のものがあります。女性側の原因としては、排卵因子、卵管因子、子宮因子などがありますが、同時に複数の不妊因子を有する場合があります。
更年期障害
治療
(1)漢方療法、ホルモン補充療法
(2)精神・心理的因子に対するカウンセリングなど
それぞれの治療には長所と短所があり、 診断後、患者様の状態を把握し適切な治療方法を用います。
産婦人科感染症
閉経後の女性の場合では、卵巣からのエストロゲンの分泌が停止します。
このために膣粘膜の萎縮がおこり、膣の自浄作用が低下してきます。
これが誘因となり、大腸菌などの細菌感染が加わって膣炎がおこってきます。
診断・治療
検査は細菌培養や血液検査などを行い、治療はエストリオール薬の内服や膣錠を用います。パートナーに対しても必要です。
避妊相談
これらは避妊効果が確実で、性感をそこなわず、健康を害さないことが大切です。
避妊法にも多数の種類があり、各々長所・短所があります。
患者様の状態に合った最も適した方法を選択します。
避妊法の例
・精子の膣内の進入を防止するためにコンドームを使う方法
・排卵や着床を抑制する経口避妊薬(ピル)
・受精卵の着床を防ぐ子宮内避妊器具(IUD)
など
子宮筋腫
全女性の20%、30歳以上の女性の20~30%に見られるといわれ、閉経とともに減少していきます。
症状は、過多月経や、不正性器出血、月経困難症が主で、次いで腫瘤感、圧迫症状、腰痛、貧血など症状は多様です。
治療
患者様の状態に合わせて手術療法、薬剤による保存療法を選択します。
子宮内膜症
35歳以降に急増し、40歳台は高頻度に発生します。
子宮内膜類似組織が子宮以外の異なる部位に存在する疾患で、子宮はもちろん、卵巣や骨盤腔内に発生します。
治療
患者様の状態に合わせて薬剤療法、手術療法を選択します。
卵巣嚢腫
発生年齢が不定で、症状があまりなく、婦人科診察時に発見されることが多いです。
成人の頭大以上に増大して腹部が膨満して受診される方がおられます。
子宮内膜症が関連し、卵巣内に血液がたまり、チョコレート嚢胞と呼ばれる卵巣嚢胞を引き起こすことがあります。
治療
患者様の状態に合わせて薬剤療法、手術療法を選択します。
乳がん検診
乳がんの自己検診について医師から指導を受けておいた方がいいでしょう。
自己検診も重要な診断法の一つと言えます。
乳がんになりやすい危険因子
遺伝、高年齢、未婚、早い初潮、遅い閉経、脂肪分の多い食事をとる人、喫煙、肥満など。
ピルやホルモン製剤服用をされている方は、30歳を過ぎたら月1回の乳がんの自己検診と、年に1回医療機関で検診を受けるようにしましょう。
女性のための内科・診療及び健康管理(人間ドック)
女性の身心について
女性のライフサイクルにおいて、思春期・成熟期・更年期・老年期の健康には、エストロゲンが深く関係しています。初潮を迎え、体が成熟して妊娠や出産、閉経にいたるまで、心身共に密接に関わっています。
とくに初潮を迎える思春期と閉経を迎える更年期は、急激にホルモン環境が変化する時期であり、心身ともに不安定になりやすいのです。
あなたの身体のことを知ることからはじめませんか?
初潮を迎える年齢の低下や、高年齢出産の増加、少子化に伴い、生涯に一人の女性が経験する月経回数が増え、月経困難症などの月経障害が増加しています。
とくに最近では、子宮内膜症や子宮筋腫は不妊とも深く関係しています。
つまり女性の月経周期にともなって起こる変化は、全身の健康状態と関係してきます。
女性である患者様が、自分の心身の状態をよく理解し、上手に自分の身体とこころの健康を守るといった自己コントロールによるセルフケアの姿勢が重要です。