診療方針

女性の健康管理やその疾患の治療には、専門医による特別な配慮が必要です。
当クリニックでは、最新の医療技術にもとづいて、貴女自身の疾患について診療方法や病状、経過などを詳しく説明することで、安心して治療を受けていただけます。
女性の健康に関することは、なんなりとお気軽におたずねください。

院長挨拶

皆さま、こんにちは。いつもホームページをご覧頂きありがとうございます。今年も年度初めのご挨拶をする時期となり、今期で33回目となりました。

 これまで48年間、半世紀にわたり産婦人科診療に専念してまいりました。高知県の少子化は進行しており、2024年の高知県の出生数は3,123人、前年より250人減少しました(高知県推計,高知新聞,2025)。少子化の影響で産婦人科医療は大きな変革を迎え、高知県内の分娩施設は集約化し、セミオープンシステムの導入が進み、当院でも妊娠期から適切な分娩施設への紹介・予約を行い、安全な出産に向けた連携を強化しています。

 近年では、男女とも50歳以上の独身(生涯未婚率)の増加、晩婚化、不妊治療の費用負担、経済格差、子どもを生み育てることへの漠然とした不安など「妊娠・出産・子育て」が身近なことではなくなっているように感じます。女性の中には、産婦人科の診察に抵抗感やためらいを持つ方も少なくありません。

 私の産婦人科医としての使命は、地域の母子の健康を守ることです。そのために、以下の取り組みが重要だと考えています。

1.地域の産婦人科医療機関との連携強化:当院と分娩施設のある医療機関と情報を共有し、妊娠期からの緊密な連携を図ることで、妊娠・出産を包括的に支える体制をつくります。

2.プレコンセプションケア、妊娠・出産に関する保健指導:若い世代や妊娠・出産に関する正しい知識を医師、助産師・看護師が提供することで女性が診察を受ける際の不安を軽減します。

3.精神的なサポートの重要性: 妊娠は身体的な負担だけでなく、精神的な負担も大きいです。産婦人科医療では、心理的なケアやカウンセリングが重要で、妊婦さんが安心して出産に臨める環境を整えていきます。

4.妊娠期からの父親の育児支援・パートナーシップの強化:夫の妊婦健診の同行をお勧めしています。出産後の母親をサポートするためにも、妊娠期から父親像をつくっていくことが夫婦の共同育児に役立つとされています。また、産後のうつを予防し子育ての不安を軽減します。

5.妊娠期から出産後もフォローアップ:当院は妊娠期だけでなく、乳房ケア(助産師対応)、育児相談、電話相談や対面での保健指導をしています。産後のママさんの仲間づくりに効果的な人気のストレッチ・ヨガ教室を通じて、母子の健康状態を継続的にサポートしていきます。

 現在、当院は外来診察体制のみとなっています。妊婦健診、月経困難症や月経不順、不妊治療、更年期障害、がん検診等を含む産婦人科一般、小児科、内科診療を行なっています(一部、日帰り手術あり)。今後も母子の健康を守り、産婦人科医療の未来を見据え地域と一体となって取り組みを進めていくことが必要です。安心して妊娠・出産を迎えられる社会を目指し、引き続き努力してまいります。

どうぞ皆様のご支援、ご助言を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

2025 (令和 7) 年2月吉日 たにむら産婦人科院長 谷村豊海

院長プロフィール

昭和46年3月土佐高校卒業
昭和52年3月岡山大学医学部 首席にて卒業(卒業時岡山大学黒正賞を授与される)
昭和52年4月岡山大学医学部産婦人科教室入局
昭和52年12月香川県立中央病院産婦人科(この間麻酔科にも在籍)
昭和53年12月愛媛県立中央病院産婦人科
昭和55年10月坂出市立産婦人科 医長
昭和57年2月岡山大学医学部産婦人科 帰局
昭和60年7月高知県立中央病院産婦人科 医長
昭和60年12月医学博士号 授与される
昭和63年4月高知医科大学産婦人科教室 非常勤講師(兼任)
平成 5年2月たにむら産婦人科 開業
院長 谷村 豊海

スタッフ

 医師 2名
助産師 2名