骨盤位(逆子)の妊婦さんは頭位と比較して帝王切開になる率はぐんと高くなります。しかし、分娩(ぶんべん)施設によっては、骨盤位だけで帝王切開になるというわけではありません。初産か経産か、子宮口の開き具合、骨盤の大きさ、胎児の大きさなどを考慮して帝王切開が選択されます。帝王切開は麻酔担当の医師が麻酔をしての手術になるので、産婦人科の医師としては決して難しい手術ではなく、1時間ほどで終了します。費用は医療保険の対象となりますので、経膣(けいちつ)分娩で払う費用と大きくかけ離れることはありません。妊婦さんは正常な経膣分娩ですら不安を抱えています。まして帝王切開ともなれば、手術の不安は大きいと思います。家族の方はそれをよく理解して手術の不安を受け止めてあげるようにしましょう。「案ずるより産むがやすし」と気持ちを楽にさせてあげるのもいいでしょう。