一般に妊娠中の体重増加は、妊娠経過を通じて7~10キロと指導されています。理由としては、成長し過ぎた胎児によって難産になったり、妊娠高血圧症候群などの母体の合併症が増加するからです。日本では長い間、妊婦に必要な栄養をいかに取ってもらうかが、公衆衛生上、大切な問題でした。しかし現在では、母親の栄養状態の改善が進み、逆に栄養過多(カロリー過剰)が問題になってきています。妊婦さんはいろんな栄養素をバランス良く摂取することが大切です。例えば葉酸不足により、神経管閉鎖不全症の子どもの増加や、鉄欠乏による妊婦貧血の増加が発生しています。このような赤ちゃんへの危険を減少させるためにも、正しい妊娠中の栄養管理と実行が必要です。