妊婦さんの水分摂取過多は、循環血液量を増加し下肢にむくみが出やすい状態をつくり、妊娠高血圧症候群につながります。水分の取り過ぎはいけませんが、血液の濃縮による血栓塞栓(そくせん)症の発症予防のためには、喉が乾いたらカロリーのほとんどない水やお茶を量を気にせず、積極的に、分割して少量ずつ、頻回に飲みましょう。妊婦健診では医師からいろいろな指示を受けます。特に体重増加は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの重要な兆候です。そのため、体重コントロールの重要性を口酸っぱく言いますが「妊娠なので体重が増えるのは当然だ」と考える人が多く、指導がうまく行き渡りません。ご主人も妊婦さんと協力して、体重のコントロールができるように、低カロリー食、減塩食を目標に食事や生活をチェックしてほしいと思います。